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2009年の夏から、趣味で買い集めたお菓子の本についてのレビューを書いています。もっと書く事をエンジョイしたくなり、本棚から手放す本、追加する本がいくつか出てきました。ですので、ごくたまに書き込まれる本の内容についてのご質問に詳しく答えられない場合がございます。それでは、お時間ありましたら記事にお付き合い頂きつつ、ご一緒にお菓子本を楽しみましょう。

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Author:oyatsu082

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21のアップルパイ

松之助の平野さんによるアップルパイのレシピだけを集めた本です。
『ニューヨークスタイルのパイとタルト、ケーキの本』に載っているものもほぼフォローされています。中には同じようなレシピ名でも、微妙に作り方が違っていたりするものがありますが。パイ生地を1枚底生地として使うかパイ皿を使わずにフィリングを包むタイプのもの、全体を2枚の生地で包むもの、底生地のみを使い表面にシュトロイゼルをかけるもの、3つの章に大きく分けられています。

21もレシピを見ていると、「パイ皮を作る→型に敷く→りんごをスライスして敷き詰める→焼く」がまず基本形で、お決まりのパターンとして出てきます。パイを個性付ける味つけなどの工夫や飾り方は自由で、作り手の考え方が反映されるのが、パイ作りの醍醐味なのだということが、徐々に見えてきます。

最近の本に比べるとおしゃれではありませんが、一つ一つのレシピに工程写真が多く出てきて作り方がわかりやすいです。コマ割りが多い分、出来上がっていく臨場感があって、現場で一緒になって出来上がりを見守っているような、楽しい気分になってきます。これが複雑なムースを組み込んだりするお菓子だったりすると、作ったパーツが一度保留されて、別の工程に取り組んで、この先どうなるの?みたいにワケがわからなることがあります。ですが、アップルパイはステップが直線的です。

更に、使う道具が少ないです。特に、りんごを盛るように入れる、砂糖をラフにふりかける、指先でパイ生地同士を密着させつつ縁にフリルのような模様を付ける、など、手を直接道具として使う場面が非常に多いです。あとはナイフでしょうか。下ごしらえとして、りんごの皮むきとスライス、フィリングに散らすバターのカット、仕上げには、パイ生地の余分な生地の切り落とし、空気穴を開けるといった場面で使いこなします。

元々ヨーロッパから移民してきたアメリカ人にとっての家庭料理の一つであり、日本人にとってのご飯に味噌汁のような感覚のものなので、お菓子作りの腕前に関わらず感情移入できる楽しさがあると思います。何回か作って慣れれば、目分量でざっくり作っても美味しくできそうでもあります。パイ生地をいじり過ぎずに作ってしっかり焼けば、あとの細かいことは何とかなるような。

小学校中・高学年くらいになってから作る、初めての手作りお菓子として楽しいし役に立つし、面白いのでは?という感じもあります。麺棒の使い方を覚えればクッキー作りに応用が効きますし、りんごの皮むきやスライスが出来れば、包丁使いに慣れて料理にも役に立ちますし、具を変えればお惣菜系のミートパイやキッシュ風にも化けます。調理技術やその後のレパートリーとして拡張性が高くていいなと思っているのですが、少女というものは、ショートケーキが作りたいのだろうなあ…。たぶん。


この本からは、個人的にカスタードクリームの入ったアップルパイが好みなので、アップルカスタードパイを作ってみたいですが、平野さんオリジナルのメープルシロップをりんごにどばっとかけ回すアップルパイに興味深々です。

あとは、この本を読んでいたら一つ謎が解けました。『ニューヨークスタイルの~』に載っていた、チーズをパイ生地に練りこむアップルパイはドイツ、オーストリア系の移民の味なのでは云々とブログに書いておいたことです。本によりますと、平野さんの師匠、シャロルんの両親がイタリアとドイツからの移民で、母方祖母に小さな頃良く作ってもらっていたとのエピソードが書いてあり、納得しました。また、移民の味だけではなく、特産品のバーボンを使った現地生まれの味を持つパイもありで、(ありきたりな一言ではありますが)奥深いです。

他にも、平野さん自身のエピソード、語学留学からお菓子作りへの道筋や、影響を受けた人達との出会いなども、簡潔にまとめられたものですが、力強く読み応えがありました。


絶版で手に入りにくくなっていますが、アメリカンタイプのアップルパイがこの上なく好きな人に是非お勧めしたい本です。ちなみに、ヨーロピアンタイプのバターを使ったパイ生地で作るアップルパイやタルトがお好みなら、ベルグの4月の山本次夫さん『りんごのお菓子』がバリエーション豊富で楽しめると思います。



以下、目次より引用です。


○ONE CRUST PIE
パッセラおばさんのオープンアップルパイ アップルダンプリング
アップルハンドパイ オールドニューイングランドフライドアップルパイ

○DOUBLE CRUST PIE
平野顕子のメープルアップルパイ ディープディッシュアップルパイ
ラティストップアップルパイ ローリーのクラシックフォームアップルパイ
マイルハイアップルパイ ファイブスパイスアップルパイ 秋のアップルパイ
フェア・バーバラのアップルパイ 10月のアップルパイ
アップルジンジャーパイ・サイダーバーボンソース キャラメルアップルパイ
アップルカスタードパイ グランマのチェダーチーズクラストアップルパイ

○CRUST WITH STREUSEL TOPPING
アップルクランベリーパイ アップルクラムパイ 
チェダーストゥルーズルアップルパイ シャロルのサワークリームアップルパイ





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テーマ: 料理の本
ジャンル: 本・雑誌

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