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2009年の夏から、趣味で買い集めたお菓子の本についてのレビューを書いています。もっと書く事をエンジョイしたくなり、本棚から手放す本、追加する本がいくつか出てきました。ですので、ごくたまに書き込まれる本の内容についてのご質問に詳しく答えられない場合がございます。それでは、お時間ありましたら記事にお付き合い頂きつつ、ご一緒にお菓子本を楽しみましょう。

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Author:oyatsu082

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平野顕子のアップルパイバイブル

33品ありますが、32品がクラスト用生地を使ったアップルパイで、1品はフリッターです。
旧作『21のアップルパイ』は出版された冊数が元々少なくて手に入りにくい上、中古書籍は高額になっていますので、特に欲しい理由が無ければ、こちらのアップルパイバイブルを買えば充分だと思います。本の価格が他のレシピ本に比べるとちょっと高めです。でも、21のアップルパイが定価1200円ですから、レシピ数が1.5倍、価格も1.5倍だと思えば、単価は変わらないと言ってもいいのでは。

『ニューヨークスタイルのパイとタルト、ケーキの本』に載っている10品も含めて全部比較してみたところ、大まかには旧作の全てを含んでいるように思います。長年焼き続けていくうちに、こうしたらもっと良いのではないか?という試行錯誤が積み重なっているようにも感じられます。同じ名称のパイでも、配合の変更や焼き時間のマイナーチェンジや少しのアレンジがなされており、全く同じというものは殆どありません。平野さんの創作ものも少し追加されています。

したがって、既刊本を持っている方でも楽しむことが出来るようになっていると思います。旧アレンジと新アレンジを作り比べてみるのも一興です。そうして、「なぜこの材料の分量は減ったのか?」などの理由を自分なりに検証することで、更なる上達や経験値を深めるのも良いかも知れません。


今回の新刊につきましては、印刷時の赤みが強めです。実際に焼いたリアルなものよりも、フィリング部分が赤く写っているように感じますので、この焼き色を期待すると少し違うと思います。ぬり卵を入念にすれば別だとは思いますが、アメリカンパイ生地ですと、焼き色がこんがり付かずに白っぽい感じになるのが普通ですので、焼き加減もこの本の通りにはならないかも知れません。少し割り引いた方がよさそうです。でも、赤みが強いと(白っぽいものに比べて)美味しそうですね。

作業工程はページの最初のほうにまとめてあります。基本の生地の作り方についても、状態の見極めポイントや手の動かし方の要領などが書いてあり、写真のコマ数が前作より少なくてもわかりやすいです。その分、後に続く各レシピのページは美しいです。

『21のアップルパイ』には、一つのレシピ毎に工程写真が細かく載っています。が、的確にコツを伝えるという部分では、少し散漫な感じです。垢抜けたページの作りこみもそれほどではありませんし、師事した先生方や友人の写真もあちこちにあったりします。しかし、アップルパイにかかわる楽しさや喜び、大変さ、作っている場の臨場感などが伝わってきます。

どの本についても一つネックになりそうなのは、アメリカンアップルパイは、ショートニングを使うのが基本ということです。トランス脂肪酸云々など健康を気遣いたい人にとっては、敬遠したいところでしょう。しかし、ショートニングによってもたらされるクラストのさくさく感、風味の軽さ、常温保存できる使い勝手の良さは、捨てがたいものがあります。新刊は、バターとショートニングの両方を使った生地と、ショートニングのみの生地の2種類から、お好みで選んで作れるようになっています。

ショートニングの功罪抜きにしても、さまざまなニュアンスのフィリングがあり、多様性を楽しめることを思えば、ショートニングという理由でこの本から遠ざかるのは勿体無いです。アメリカンパイから逸脱はしますが、全部を普通の無塩バターで置き換えて作っても良いとは思います。バターの旨みで別物になりそうですが。好みで発酵バターで風味を良くしていいのですが、何となくフランス風になってしまい、アメリカンパイじゃなくなるのはなあ…ということで、あまり風味が強すぎないバターで作って妥協したいところです。

話は変わりますが、ステラおばさんのレシピですと、ショートニングは『クリスコ』なんですよね。
日本で認可されていない添加物が含まれているために現在は輸入できないとのことです。安全なクリスコなんてありえないのかも知れませんが、ショートニングの代名詞的な存在なので、また良い形で輸入できるといいのになと思います。

そもそも、アメリカンパイは、本格的に植物性油脂の工業生産が始まる前はラードで作られていたそうなので(特にアメリカ南部)、ラードでチャレンジするのも面白そうです。豚ばらブロックなどを手に入れて油を抽出するのは手間ですが、手作りもできます(残ったお肉はもちろん料理に)。どこかのブログを検索しましたら、ドイツ仕込みのラードで作るアップルパイにチャレンジされた方がいて、形はままならなかったが臭みも無く美味しかったという記事を読んだことがあります。私も(ごくまれですが)中華まんの手作り皮に料理途中で出てきたラードを練りこんでみますが、かなりイケますので、多量にラードが確保できれば試してみたいです。

お菓子関連の情報を、本や料理関連のブログなど当たってみると、その土地の畜産業(酪農か養豚か)や宗教上の理由でラードが作れるところであればラード、バターが作れるところではバターを使うというのが元来の作り方のようです。貿易が今ほどには盛んではなく、加工食品も少ない時代では、材料はおのずと限られます。日本だと、沖縄のちんすこうにはラードが入ってますよね。



以下、目次より引用です。

はじめに

Ⅰ ダブルクラストのアップルパイ

オールドファッションアップルパイ
基本生地の材料/バター&ショートニング生地 ショートニング生地
基本生地の作り方
基本生地の成形
ダブルクラストの端の成形

アップル&クランベリーパイ アップル&ドライクランベリーパイ
アップル&ブラックベリーパイ クリームチーズアップルパイ 
キャラメルアップルパイ スパイシーアップルパイ 
ニューイングランドアップルパイ 10月のアップルパイ 秋のアップルパイ
アンとジャネットのお気に入りアップルパイ ラティストップアップルパイ
アップルカスタードパイ

生地のバリエーション
おばあちゃまのアップルパイ・チェダーチーズ生地
コロニアルアップル&クランベリーパイ・コーンミール生地
バーバラの名物アップルパイ

Ⅱ シングルクラストのアップルパイ
アップルストゥルーズルパイ マスカルポーネ&サワークリームアップルパイ

シングルクラストの端の成形 アップルパイについて

チェダーストゥルーズルアップルパイ アップル&バナナパイ
アップルバーボンジンジャーパイ・バーボンソース添え
ブルーリボンキャラメルアップルパイ


Ⅲ ユニークなアップルパイ
オールドニューイングランドフライドアップルパイ アップルハンドパイ
アップルダンプリング パッセラのオープンアップルパイ
マイルハイアップルパイ ナイアンティック風のディープディッシュアップルパイ
アップルアップサイドダウンパイ アップルフリッター アップルナポレオン
セイボリーアップルパイ・ハム&チーズ ブルーチーズアップルパイ

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ジャンル: 本・雑誌

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