FC2ブログ
プロフィール
2009年の夏から、趣味で買い集めたお菓子の本についてのレビューを書いています。もっと書く事をエンジョイしたくなり、本棚から手放す本、追加する本がいくつか出てきました。ですので、ごくたまに書き込まれる本の内容についてのご質問に詳しく答えられない場合がございます。それでは、お時間ありましたら記事にお付き合い頂きつつ、ご一緒にお菓子本を楽しみましょう。

oyatsu082

Author:oyatsu082

カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
FC2カウンター
全記事一覧

全ての記事を表示する

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

パンケーキ屋さんのパンケーキレシピ

ブログを始めて知らない間に、今、パンケーキが熱いようで、ガイドブックやレシピ本など、何冊も新刊が出ているのにやっと気がつきました。

それで、書店の料理本の棚に行ってみて、沖縄の行列の出来るハワイアンパンケーキ本を購入しようか…と思いました。パンケーキを数百件も食べ歩いたブロガーさんのお店ということで、アメリカで食べられている定番のサンドイッチやスイーツなどがパンケーキにアレンジされていて素敵です。でも、こちらは後々購入することにして、別のレシピ本も面白そう…とページをめくると、ふっくらとしたパンケーキを焼く70歳代くらいの喫茶店マスターに惹かれ、ムックタイプのこちらを購入です。

6店舗のパンケーキはそれぞれに特徴があり、どれも美味しそうなので、いろいろな店舗のものを試したい方にお勧めです。作り手が違うことで、それぞれ見た目の風合いが違い、変化に富んでいますし、定価が1000円の書籍は、レシピ数が多くなりすぎずに使い勝手が丁度いいように感じました。一人の著者ですと、決まった配合でバリエーションを広げるケースが多いですし、盛り付けや焼き色の付け方、ボリュームの出し方など、その人の嗜好が出てくるものですから、それがマンネリ感になったりします。

こちらの本の前半が、お店レシピになっているわけですが、老舗喫茶店や、豆乳ベースのパンケーキ店のようにホッとするようなレシピから、元フレンチシェフが作るレシピ、デコレーションがカッコ良くてお洒落なレシピまで幅広いです。

では、店舗毎に感想を書いてみます。

☆代官山パンケーキカフェ クローバーズ
東京の代官山にあるパンケーキカフェだそうです。フレンチ出身のシェフだけあって、素朴なパンケーキでも上品な感じです。イチゴのスライスやアイスやクリームのトッピング、ソースの線描きの仕方が、レストランの盛り付けのように洗練されていて、テクニックを感じます。生地は米粉とヨーグルトを使ったしっとりもっちりタイプだそうです。

☆豆乳パンケーキ はちみつ
牛乳を使わない、豆乳パンケーキのお店です。素朴で和のようなテイストでも食べられるし、お惣菜のようにしても違和感が無いのは豆乳効果かも知れません。焼き色は、牛乳が入っていないのと、砂糖の配合がそれほど多くないせいか、キャラメル色がくっきり強く出ません。そこがまた優しい素朴さを醸し出しています。食べたら心穏やかに健康になれそうです。育ち盛りのお子様がたくさん食べても心配が少なめでいいですね。添えられているホイップクリームも、豆乳ベースのホイップです。この本の中では、家庭でも日常的に作りやすそうだなと思いました。

☆SUNDAY JAM
薄くて軽く柔らかい生地の、ハワイアンタイプのパンケーキです。パンケーキをお皿にフラットに敷き詰めたり、アイスクリームを高く積んだり、ソーセージをまるまる一本添えたりなど、ボリューム感がありつつお洒落な盛り付けが食欲をそそります。こういうのは、海の見えるオープンテラスでゆったり食べると気分が出そうです。作るよりも食べに行きたいです。生地そのものも美味しいのでしょうが、どちらかというと、トッピングやソースなどを楽しむ為の生地という位置づけのような気がします。

☆ワンモア
東京の下町にある老舗喫茶店のマスターが50年に渡って焼いているホットケーキで、これぞ、日本人の王道ホットケーキといった感じで、最も気になりました。ふっくら厚い生地にバターもシロップもたっぷりかけて、カロリーを気にせずに食べたいです。銅板で焼いているというこだわりもポイントの一つ。トッピングやフルーツなどはなく、ただホットケーキだけで勝負です。東京一美味しいとのことで、全国からパンケーキ目当てにやってくる人も多いそうです。こういう王道タイプのものは、確実に作れるようになってみたいです。

☆ROSIE'S CAFE
この本の中で、2番目に気になったお店です。小さなスキレットを使ったドイツ風パンケーキです。余熱しておいたスキレットに生地を流し込んだらオーブンに放り込んで一気に焼き上げる「ダッチベイビー」という名前のパンケーキだそうで、外はさくさく、中はもっちり感があるそうです。もちろんスキレットに入れたままサービスされます。一読してみたところ、たっぷり食べられるへっこんだポップオーバーか、ヨークシャープディングみたいな感じでしょうか。生地の雰囲気も似ていますし…。はたまた、フランスのお菓子にあるファーブルトンを高温で豪快に焼き上げたようでもあります。こういった小麦粉をドロドロに溶いた生地のものって地続きに繋がっているような感じです。
ベーシックなものは、アツアツのところへレモン汁を絞り、クリームチーズをトッピング、メープルシロップをかけて食するのだそうです。アツアツというところがいいですね。レシピを見ながら脳内で食べて、こりゃ美味しいだろう…と思いました。

☆j.s.パンケーキ カフェ
パンケーキ店がお店のレシピを教えるというのではなく、お店で売っているパンケーキミックスを使って、家庭でも美味しくつくれるレシピを提案してくれています。こちらのお店のパンケーキは、セルクルを使いながら、弱火であまり色づかないように焼く、ふっくらとしたタイプです。かといって、日本風のものとも少し違う感じ。ストロベリーやチョコレートバナナなどと合わせて、特に甘いのが美味しそうです。スイーツのように、あるいはケーキのように、フルーツ、クリーム、ジャムなどをたっぷり使っても口溶けが邪魔にならないバランスが良さそうな生地に見えますので、スポンジケーキを焼いて生クリームでデコレーション出来なくても、これを出せばケーキ替わりに大丈夫なんじゃないかと思いました。


後半は研究家の下迫綾美さんのレシピになっています。
パンケーキにかけるソースやバターのアレンジ、そば粉や紅茶などフレーバー入りの生地、前半では抜けているスフレタイプのパンケーキやイギリスのクランペットなどの代表的なパンケーキが補足されて、いて、家庭で、いろいろなパンケーキが作りやすくなっています。

更に、コラムでは、市販のパンケーキミックス、メープルシロップ、道具、副材料などの情報に数ページが割かれていて、全体を通してパンケーキのことが大体わかるような本に仕上がっています。ですから、これ一冊を持っていれば充分楽しめます。

しかし、私のように何冊も読んだり買ってしまったりするタイプの人間ですと、どうせなら全部お店レシピでもいいのにな…と思ってしまいました。研究家さんがバリエーションを広げるレシピについては、他の研究家さんも手がけているので、似た感じのものはスルーしがちになってしまいます。でも、私が何を求めているか、というだけのことなので、この本の価値が落ちるわけではありません。

マガジンハウス社から出ているパンケーキ本も書店で立ち読みしてみたかったですが、だいぶ出遅れたようで売り切れていました。数ヶ月前は見たのになあ。かわいい本のようです。ビジュアル重視の人は、こちらの方がおそらく良いのでは?。


最後に、なぜ、パンケーキって、今、こんなに流行ってるんでしょうか。
流行りに弱い日本人でも、日本人の味覚には馴染みやすい食べ物だから、大きなブームが去ってもしっかり定着しそうですね。フランス菓子の本は家庭に一冊あっても、なかなか使わないケースもあるかと思いますが、パンケーキの本なら、何かしら家庭に一冊あってもいいですね。



以下、目次より引用です。


PART1 パンケーキ屋さんの人気パンケーキ
○代官山パンケーキカフェ クローバーズのパンケーキ
プレーンパンケーキ ストロベリーデコレ 黒蜜抹茶デコレ
りんごのキャラメリゼパンケーキ 干し柿と粒あんの和風パンケーキ
プチパンケーキのカナッペ デザートカナッペ

○豆乳パンケーキ はちみつのパンケーキ
はちみつバターパンケーキ ベリーベリーパンケーキ いちごのパンケーキ
抹茶とあずきのパンケーキ ジャパニーズパンケーキ
ラップサンドパンケーキ3種(チョコバナナ/アボカドシュリンプ/B.L.T)

○「SUNDAY JAM」に教わるパンケーキのトッピング&デコレーション
スタンダードなトッピング こだわりのトッピングアイテム
デコレーション

○ワンモアのパンケーキ
ホットケーキ フレンチトースト

○ROSIE'S CAFE のパンケーキ
ダッチベイビー カスタードMIXベリー キャラメルアップルシナモン
チリビーンズチーズ プロシュート

○j.s.パンケーキ カフェに教わるパンケーキミックスでパンケーキ
j.s.パンケーキ ストロベリーパンケーキ チョコレートバナナ
B.L.Tパンケーキ クランベリーパンケーキ エメンタールチーズパンケーキ
抹茶とごまのパンケーキ

○Column
パンケーキ作りの道具 パンケーキミックスとメープルシロップのセレクション
パンケーキ屋さんおすすめのパンケーキグッズ パンケーキの基本材料


PART2 パンケーキのバリエーション
○人気のパンケーキスタイル
バターミルクパンケーキ べりーたっぷりのパンケーキ 背の高いパンケーキ
イースト発酵のパンケーキ スフレパンケーキ リコッタチーズのパンケーキ

○パンケーキの生地バリエーション
粉をミックス
基本のプレーンパンケーキ そば粉 コーンミール オートミール 米粉

フレーバー素材をミックス
紅茶 チョコレート ココナッツ 甘酒

フルーツ、野菜をミックス
オレンジ りんご アボカド かぼちゃ


○パンケーキのソースバリエーション
キャラメルソース オレンジキャラメルソース
ラズベリーソース ブルーベリーソース カスタードソース
メープルクリーム チョコレートソース レモンクリーム

○パンケーキのトッピングバリエーション
基本のトッピングアイテム
メープルシロップ ジャム サワークリーム はちみつ ホイップバター
アーモンドシロップ 赤ワインシロップ ジンジャーシロップ

○バター&クリーム
ラズベリーバター メープルバター ハニーマスタードバター
ピーナッツパター ハーブサワークリーム クランベリーバター
ラムチョコバター はちみつサワークリーム

○トッピングスイーツ
フルーツマリネ+ミント 焼きバナナ+キャラメル+ホイップクリーム

○トッピングミール
焼きトマト+バジル マッシュルームとくるみのソテー+チーズ


スポンサーサイト

テーマ: 料理の本
ジャンル: 本・雑誌

クイックブレッド アンド ジャム

クイックブレッドというくくりで見てみると、ソーダブレッド以外にも、メキシコのトルティーヤや蒸しパンなど、世界各地を幅広く捉えるならば、甘味の少ない食事のお供にもなるパンというのはいろいろあるものです。

オーブンの中で思うままに膨れた形のいびつさなどを、そのまま味わいとして活かしてある感じです。森岡梨さんが焼くようなビスケットの風合いが好きな人には良さそうです。1999年の本ですので、だいぶ経っています。今、流行のものとは本のデザインが全然違いますが、古さは感じません。10年前のカフェっぽい、ユニセックスな感じといいますか。

現在出版されているクイックブレッドの本は、油脂の選択から混ぜる副材料やトッピングまで、バリエーション多彩で凝っていますし、一方で、マクロビ対応のレシピも豊富です。こちらの本は、比較的シンプルで、あまり相性を選ばすにジャムやスープに合わせられ、一つの食事やおやつのメニューとして広がりやすい感じがしますが、現在の状況から行くと、出番が少なくなるかも知れません。

福田さんの既刊本の中でも、特にこの本には、写真について賛否両論あるようです。4人の若い男女(20代前半くらいでしょうか)がクイックブレッドを作ったり食べたりしている様子と、クイックブレッドやジャムのアップ写真が載っています。大きく分けると、雑な感じで綺麗じゃない、いやいやアートと食の融合が素敵だ、カッコイイという意見のようです。

好みの問題なので、いい悪いでは無いことを前置きしつつ、私個人としては、ジャムが瓶の口から垂れていたり、クラムが散らかっていたりすると、全体の印象がベタベタと食べ散らかしたようになってしまって、あまりいい気分はせず、単調な感じも受けてしまいました。クラムが散らかっているのは良しとしても、ジャムのベタベタ感がどうもダメでした。また、ジャムがたいてい瓶いっぱいには入っていなくて、真上から撮影されているものについては、どんな状態のジャムが出来ているのか見づらいというのもあります。もちろん、全てのページに於いて散らかっているわけではありません。素朴な焼き上がりのブレッドを、白くて形のよいお皿やクロス類、雑貨などで綺麗にまとめてある写真も所々で挟まれています。

福田さんに、果物の皮をむいたりなどの処理をしながら白いエプロンの裾で手を拭く習慣があって、洗濯機で洗いたくない程に色合いが素敵だと感じるのだそうです。なので、このような試みをいろいろ集めてみたのかな?と思ってもみますが…。食べ物に対する既成概念を打ち破るという意味では面白いですが、食べ物にまつわる観念というのは、なかなか根深いものがあります。
ただ、リラックスして楽しみながら作っている姿は好感が持てましたし、このお洒落な軽快さで、料理やお菓子作りに対してやる気が出る人もいることでしょう。取りあえず雑穀や全粒粉などが混じったブレッド、お供にペースト、ジャム、スープのいずれかでもあれば、食事が気軽に取れるということで、料理が苦手な人でも取り組み易いです。

本の前半がカラー写真、後半に2色刷りでレシピが書かれています。レシピの中に書いてある、相性が良い食べ物、代替可の材料、値段は高いけど一度は賞味をお勧めしたいジャムなど、読み物として、フムフムと読めるところがあります。福田さんの他の本にもよく出てくる、一つのレシピからの展開パターンの数々、これを読むのが私は好きです。とことん果物マニア、いろいろ食べて楽しむのが好きっていう感じなところが良いです。最初は視覚の印象から入って凝ったデザインが先行しますが、最後には、読み物の方に強い印象が残ることが多いです。

時に、取り上げられているレシピやテーマがあまり好みではなくても、読み物として楽しんでいるうちに、気づくと増えている福田さんの本。これが私の中での位置付けのようです。



以下、目次より引用です。
(レシピ名以外の部分で少し省略しています。)

○ABCマフィン
アップル+ブラックチョコ+シナモンマフィン アーモンド+バター+コーヒーマフィン
アスパラガス+ベーコン+コーンフラワーマフィン
オールスパイス+ブラックセサミ+チーズマフィン

○ABCローフ
アブソリュート!バナナ+シナモンローフ アタボイ!ブロッサムハニー+キャロットローフ
アロマティック!ブルーベリー+チーズローフ アクメ!ビターチョコレート+ココアローフ

○ソーダブレッド
プレーンソーダブレッド サワーソーダブレッド オレンジソーダブレッド
はちみつソーダブレッド バナナソーダブレッド ソーダブレッドバー レーズンソーダブレッド

○スコーン
トラディッショナルスコーン ピストゥースコーン ヘーゼルナッツスコーン
ピーナッツクランチスコーン チャイスコーン ローズマリースコーン カプチーノスコーン

○ミルクフード
ミルクジャム フロマージュフレ リコッタチーズ ブールフレ&ブールサレ

○カード
レモンカード オレンジとバニラのカード グレープフルーツカード 柚子ときび砂糖のカード

○ママレード
ぽん柑のママレード 金柑のプレザーブママレード ぽん柑のキャラメルママレード
金管のキャラメルママレード マンゴーシナモンママレード
パイナップルミントママレード

○パンケーキ
プレーンパンケーキ 全粒粉のパンケーキ シルバーダラーパンケーキ 黒ごまのパンケーキ

○パイ
全粒粉パイ 全粒粉のチーズパイ 全粒粉のキャラウェイパイ 全粒粉のソルトパイ
そば粉パイ ライ麦パイ

○リーンブレッド
いちじくのライ麦ブレッド

○フラットブレッド
クネッケ

○ポップオーバー
ブラックペパーポップオーバー パルメザンチーズポップオーバー

○ラップブレッド
チャパティ トルティーヤ

○スチームブレッド
包(パオ) さつまいも蒸しパン ジャム蒸しパン オレンジ蒸しパン 黒砂糖かるかん

○ペースト
ピストゥー ジェノベーゼ タプナード アーモンドタプナード 
ハニーピーナッツバター モンフール アーモンドペースト アップルバター

○ルゴラック
シナモンロールのルゴラック チョコレートピンウィール アーモンドラズベリークロワッサン

○いちごジャム
いちごジャム いちごと白ワインのジャム いちごと赤ワインのジャム いちごのメープルジャム
いちごときび砂糖のラム風味ジャム いちごのはちみつゼリー いちごとオレンジのジャム
いちごとバナナのジャム

○ミックスジャム
ブルーベリー&ラズベリージャム りんご&洋梨バター キウイフルーツ&パイナップルジャム
黄梅&プラムジャム いちじく&サルタナジャム レッドカラント&レモンゼリー

○季節のジャム
白桃ジャム 杏ジャム メロンジャム ブルーベリージャム いちじくジャム
キウイフルーツジャム ラズベリージャム ルバーブジャム 野いちごジャム

テーマ: 料理の本
ジャンル: 本・雑誌

romi-unieのスコーン+ジャムとクリーム

こちらの本は、生地そのものに変化が付けられたスコーンが10種類程度紹介されています。
配合は同じで具を変化させるものか、全く配合が違うものを2、3パターンといった本ならば見たことがありますが、生地のバリエーションがあるものはありそうで無いです。

作り方については、さまざまなスコーンの作り方で、美味になるところを集めたいいとこ取りのような良さがあります。この本1冊を読んで作ってみれば、他の著書を含めあらゆるスコーンの作り方の意図や原理に通じることができるのではないかと思いました。更に、イーストで膨らませるスコーンも取り上げてあります。パン関連の本や著者にならよく出てくるイーストスコーンは、お菓子研究家の本では取り上げられにくいですが、この本で、パン作りをしない人でもイーストスコーンのレシピを試すことができます。とはいえ、お菓子を作る人というのは、たいていちょっとしたパンも焼いてしまう傾向があり、イーストスコーンのレシピも既に持っていそうですけど。

ジャムやペーストは適度な数が提案されています。本の価格帯とのバランスでは、多すぎず少なすぎずといった感じです。特に良いなと思ったのは、スコーンに付き物のクリームについてです。イギリスのようには手軽にクロッテドクリームが手に入らない中、他の乳製品でも存分に楽しめる提案がしてあります。マスカルポーネなどのクリームチーズなどジャムと合わせて相乗効果を生み出せるようです。都市部でもない限りマスカルポーネの方が断然手に入りやすいですね。クロッテドクリームは確か中沢乳業さんのもの位しか見たことがありませんし、私の住んでいる田舎では当然のようにありませんので、工夫して食べることができるのはありがたいです。

内容と全く関係ないですが…「クロテッドクリーム」なのか「クロッテドクリーム」なのか入力に迷います。お菓子ブログやってる皆さんは迷いませんか?発音はどっちが正しいんでしょう?英和辞典を引くと「クロッテド」が近い感じですが、メジャーなのは「クロテッド」なのかなあ。

生地そのものについては、甘みがそれなりにあり、美味を追求されているようです。スコーンの甘みとジャムの甘み、クリームのコクが突出したりせずに違和感無くまとまる、お菓子としての美味しさがあるように思いました。私は、スコーンはもっさりした食感のあっさり味で、ジャムとクリームをつけてほおばったときの味のコントラストが好きなので、それほど何度も作りたい感じではないのですが、作り方は参考にできるところがあるなと思いました。

個人的な話ですが、よくよく考えてみると、白いご飯に梅干やら佃煮などを乗っけて食べる日本人の習性(?)みたいなもので、スコーンを白いご飯や食パンみたいに見立ててるところが私にはあって、生地はシンプルな方が好きです。脱線しますが、お米はもっちりでリッチな甘みのコシヒカリよりも秋田こまちの方が好きで、口に入れてのっけから美味しすぎないものがいいです。庶民舌と言われればそれまでですが…。美味なものは、たまに食べるから美味しいのであって、普段はそこそこに美味しく安心感のあるもので充分です。


他にも徳永久美子さんや津田陽子さんのスコーンもチェックしてみました。砂糖がそこそこ入ります。しっとり感や生地の口どけなども考慮すると、糖分がある程度入ることになるのでしょう。特にお店を持っているプロの方のレシピは糖分多めの傾向がある気がします。生地そのものが、何もつけなくても美味しく感じられるものを追求されている印象があります。
また、小嶋ルミさんのレシピは、それほど甘みはありませんが、小麦粉の香りや旨みを重視しているところが一違違うような気がします。生クリームで表面さっくり中しっとりホロッと感を出しているところは、ろみさんと同じです。よくアマゾンのレビューで比較されていますが、作り方にある共通点が見られますし、近年のレシピということで皆さんの目にとまりやすいのでしょう。

ジャムについては、『ジャムのお菓子』同様、糖分多めで短時間で煮あげるタイプのものです。ただし、温度が105度になるまで煮詰めるなど素材毎に煮あげる温度の設定がスコーン本には無く、取り掛かりやすい印象です。もちろん煮上がりの目安はあり、アクの治まりとツヤ感で判断するようになっています。

果肉を細かめに刻んだりつぶしたりする手順になっているところが、スコーンに乗っけやすく配慮されているようです。果物については、均一なペースト状ではなく粒感があり、やや垂れにくい感じもあります。この本に限らず、スコーンに合うようにジャムを作るなら、この細かさも気をつけると良いのでしょう。確かにまるごとイチゴの粒が残ったようなジャムをスコーンに乗せたら、食べる時に、イチゴが噛み切れずにいっぺんにお口の中へ運ばれるであろうことは想像が付きますし、実じゃない部分は垂れやすそうです。写真では少しはみ出て垂れたデコレーションにもしてありますが、実際垂れるとちょっと食べにくいのではなかろうかと思います。

逆にホットケーキやパンケーキだと、熱で溶けるバターやとろみのあるシロップが生地に吸われて少しグシャっとしたところが美味しいので、均一のつぶつぶ感を感じさせるジャムよりは、流動的な部分とランダムな粒感があるソース状のものの方が、味が生きるような気がします。
とはいえ、好みもありますし、パンケーキ生地をどんな状態に作るかというアプローチも絡んできますので、一概には言えません。が、薄めに焼く、いわゆるバターミルクパンケーキの類はシロップ状がいいのではないかと。

ジャムをきっちり作るなら『ジャムのお菓子』の方がわかりやすいかも知れませんが、全体的に求められていることがスコーン本より高度といいますか、ある程度お菓子を作る人でないと、生かせない内容があります。ですので、スコーン本の方が気楽に取り掛かれるような感じがします。スコーン1つできるようになれば、ジャムとの相乗効果でいくらでも楽しめるのがいいですね。

木のテーブルみたいなところに直接スコーンが置かれている写真の他、数々のチェック柄のテーブルクロスにスコーン、時々銀の(っぽい?)トレーも使われ、端々にイギリスが意識されています。加えて、似たような形ではあってもディテールが違うジャムの瓶やグラスがいろいろと出てくるのも楽しみどころだと思います。思い切り主張はされてないですが、静かにこだわってるな…といった感じです。



以下、目次より引用です。


はじめに

○chapter01
Basic Scone 基本のスコーン
スコーン・メゾン

プラスαで食感と風味を味わうスコーン
スコーン・ライト スコーン・カンパーニュ
そば・スコーン エッグ・スコーン パン・スコーン
ティー・スコーン カカオ・スコーン レモン・スコーン
チーズ・スコーン コーン・スコーン

スコーンにプラスするとよいもの


○chapter02
Jam&Cream スコーンといっしょに楽しむジャムとクリーム

Jam!
ラズベリー・キルシュ シンプルないちご いちじくとシナモン
レモンとオレンジのマーマレード アプリコット・バニラ
ブルーベリー・カシス りんごとカルバドス りんごといろいろジャム
さつまいもとバニラ かぼちゃとメイプルシロップ

ジャムにプラスして楽しむ乳製品

Sweet Cream!
塩バターキャラメルクリーム オレンジチーズクリーム 
練乳ホイップクリーム いちごミルククリーム レモンカード
ミルクチョコレートクリーム リコッタクリーム
はちみつナッツバタークリーム メイプル・くるみクリーム
カスタード・ホイップクリーム

Savory Cream!
リコッタ・ディル・サーモン じゃがいもとツナのブランダード風
シャンピニオン・ブール ポワブル・フロマージュ


○chapter03
Milk Tea スコーンには、ミルクティー
基本のミルクティー レモンミルクティー キャンブリック・ミルクティー
アイリッシュ・ミルクティー シナモン・ジンジャー・ミルクティー


おしまいに ロンドンで出会ったスコーンのこと

テーマ: 料理の本
ジャンル: 本・雑誌

スコーン&ホットビスケット

外側のクラストがしっかり目で、粉の風味が勝ってるあっさりもさもさ系のスコーン(と書くと美味しくなさそうですが)が好きな方にお勧めです。基本レシピが卵なしで、油脂はバターのみ、砂糖が少なめのレシピで、リッチ目の森岡梨さんや平野顕子さんのビスケットとは違う路線です。また、いがらしろみさんのスコーン本のように、コンフィチュールや飲み物と合わせて一つのメニューという提示が積極的に提示されているわけではなく、単体として食べられるようになっています。更に、具が入っているとはいえ、高橋雅子さんのスコーン本のような2重にも3重にも味を掛け合わせて、組み合わせの妙を楽しむという程ではありません。

おしゃれな雰囲気に出来上がっている本ではありますが、油脂少なめのレシピは、健康を気遣っている方にも抵抗が少なく、食べ盛りのお子様の日々のおやつにも簡単に用意できて良いのではと思いました。油脂が少ない分、お財布にもやや優しくなります。

お菓子研究家さんやパティシエさんだと、スコーンは舌触り重視のリッチなものに、パン作りを中心に活躍されている方だと、粉の旨みを生かした噛み応えのあるもさもさしたものになる傾向がある気がします。私は、もさもさが好きですが、さすがに誰かをもてなしたりするのであれば保険として少しリッチな物を用意しておこうかな…となります。生地の旨さをストレートに食べさせるハレの日スコーンはお菓子研究家系のものを用意して、普段の日はこの本のようなものが楽しいのではと思いました。

基本配合がまずあって、そこに具を足して展開していく内容で、どこをどのように変えたらバリエーションを増やせるのか、アレンジのヒントがわかりやすく提示されています。次々とページをめくってレシピ全体を見てみますと、スコーンとホットビスケットとは、ずいぶんと融通の利く食べ物だと思わされます。リーンに作って食事がわりになり、揚げてドーナツのようにもなり、クッキーやビスケットのような噛み応えのあるお菓子にもなり、塩気を効かせておつまみにもなり、緩くリッチに作ったビスケット生地を天板にスプーンで落としていろいろトッピングすれば、ドロップマフィンのようでもあります。

さらに、副菜をはさんでサンドイッチにしても楽しめるようで、レーズンスコーンにカレー味のサラダをはさんであるのを見たときは、小さいから食べこぼしをしそうだけど、味の組み合わせとしてはアリだなと思いました。カナッペのクラッカーの種類が増えた感じと言うのが近いでしょうか。

スコーンの成形はカードで切るだけ、ホットビスケットはスプーンで形を整えながら天板に落とすだけで、抜き型要らずで道具が少なくて済むところがありがたいです。基本の作り方の説明も詳しく、スコーンとホットビスケットの入門書として面白いと思います。家族を構成する人数が少なくなっている昨今を考慮してか、出来上がり量は10年位前の本に比べると半量になっています。生地を寝かせて焼くと、より美味しく焼けると書いてありましたが、確かに粉以外の副材料がリッチではありませんから、生地を寝かせて熟成させ、粉と水分を良く水和させてから焼くのが風味アップの為にはいいだろうなと思いました。私は、すぐ作ってすぐ食べたいんで寝かせずに終わってしまいますが。

また、焼く前のスコーン生地をそのまま冷凍することもできるそうです。生地の冷凍について、著者のブログを読みましたところ、2ヶ月くらい放っておいたのを焼いてみたら大丈夫だったとの記事がありました。ここまで放っておくのは味が落ちたり膨らまなくなるリスクもありそうなので採用できないですけど、実際のところ、自己責任で気をつけて保管していれば本に書かれている期間よりも長く保ちそうです。ブログからの情報では、あと一つ、しっとり焼きたいなら、牛乳の半量を生クリームに替えると良いとの情報がありました。いじれない位に完成度を上げたレシピではないので、他にもベリー類のスコーンには、油脂と水分の一部をマスカルポーネチーズに置き換えたりなど、好きな食感と味にしていくのもやりやすいと思います。



以下、目次より引用です。


Part1 基本のスコーンとホットビスケットを焼いてみよう
基本の生地の作り方
基本のスコーン チェダーチーズスコーン
基本のホットビスケット ブルーベリーホットビスケット
ジャムとクリームも手作りで 生地のアレンジ おいしく食べるために

Part2 簡単! 食事スコーン&ホットビスケット
○穀物・ハーブ・野菜
オートミールとくるみのホットビスケット 全粒粉のスコーン
炒め玉ねぎのホットビスケット ポテトスコーン
アボカドホットビスケット さつまいも&白ごまのスコーン
五穀パンケーキ トマト&バジルのホットビスケット
ハニーキャロットホットビスケット コーン&オクラのホットビスケット
かぼちゃ&シナモンのホットビスケット オリーブのせおつまみスコーン

○乳製品
カッテージチーズスコーン ヨーグルト入り揚げスコーン
ピンクペッパー&クリームチーズのおつまみスコーン 豆乳&ひよこ豆のスコーン

○デリ風
カルツオーネ パセリ&ベーコンのホットビスケット ソーセージのパイ風

○スコーン&ホットビスケットサンド
スモークサーモンサンド 豆腐のディップ 生ハム&ルッコラ
カレーチキンサラダ カイワレ&アボカドサンド


Part3 楽々! おやつスコーン&ホットビスケット
○定番
紅茶のスコーン 黒ごまホットビスケット トリュフ風ココアスコーン
スコーンデピス

○フルーツ
パイナップル&ココナッツのホットビスケット ラズベリーのホットビスケット
レモンのスコーン りんごのホットビスケット プルーンとアーモンドのホットビスケット
レーズンのスコーン ポピーシードとオレンジのスコーン
バナナ&黒こしょうのホットビスケット クランベリーとホワイトチョコのホットビスケット

○和風
酒粕入りスコーン 甘納豆のスコーン 甘栗スコーン
きな粉の揚げスコーン あんこ入り生地のスコーン 黒糖みそスコーン

○成形バリエーション
ミニクロワッサン風 抹茶のあんパン風スコーン ショートケーキ風スコーン
コブラー風ポットパイ シナモンロール

○カフェ風
キャラメルホットビスケット アイリッシュスコーン
ピーナッツバターホットビスケット チョコ&アーモンドのホットビスケット
メープル&ピーカンナッツのホットビスケット


道具リスト


テーマ: 料理の本
ジャンル: 本・雑誌

発酵いらずのクイック・パン

あまり甘くなくて、雑穀のたくさん入ったようなクイックブレッドやアイリッシュ・ソーダブレッドなどの無発酵の丸パン類がお好きな人に向いた本です。アレルギー対策向けではありませんが、油分が少なくヘルシーなものが多いです。お菓子を食べた後のどっしり感が苦手な人にも良いと思います。

クイック・パンの名のとおり、材料をまぜたら、天板に丸く乗っけて形作りオーブンに入れるだけです。焼いている間に飲み物やディップを用意したりちょっとした副菜を作ってみたりもできるので、あまり何もしたくない休日の朝食やちょっとした食事などに丁度良さそうです。堀井和子さんなどが発表されているソーダブレッドなどをとっかえひっかえ焼いてきた私のような身には大変楽しい内容ですが、よほど好きでない限りこれほどの種類は必要ないので、ちょっとマニアックかなと思います。

私自身、ちょっとリッチなスコーンなどを焼いてみたいなと思い、ほんの時々作って食べてはみます。確かに美味なのですが、体調によっては何時間も胃の中でもたれるような感じがすることがあります。だからたいていは、バターの少ないスコーンやパンケーキを作ることが多いです。ある時にはパンプキンケーキやキャロットケーキも朝食になるとのことで、一度作って食べてみて、朝から甘くてスパイシーなのはあまり食べられないなと断念したことがあります。元々牛乳でお腹がごろごろするような典型的な日本人体質だからなんですが。
ともあれこういった内容の本はとてもありがたいです。

焼きたてより、ちょっと寝かせて食べた方がおいしいと書かれており、イーストのパンと変わらないなと思いました。確かに少し時間をおいた方がおいしいです。更に、薄くスライスして温めなおすときにトースターを使うと、表面のクラスト部分のでこぼこがカリっとして香ばしくなるなど、おまけの楽しみがあります。




以下、目次より引用です。


PART1 混ぜて焼くだけの雑穀パン
グラハムパン ライ麦ぶどうパン もちきびきなこパン からす麦のくるみパン
小麦胚芽パン とうもろこしパン 黒ごまパン 五穀パン 黒豆そば粉パン

PART2 パウンド型一つで作るローフパン
はちみつしょうがパン りんござくざくパン フルーツ紅茶パン
バナナくるみパン 豆腐レモンパン にんじんと玄米のスープ
干しトマトパン 干しぶどうパン もちきびサラダ
けしの実パン ゆであずきパン 豆腐ときなこのペースト

PART3 野菜を加えたヘルシーパン
じゃが芋パン ズッキーニパン 玉ねぎパン かぼちゃパン
さつま芋パン れんこんパン にんじんパン マッシュポテトパン
ごぼうパン

PART4 パンがわりの健康スナック
雑穀バー ごまのグリッシーニ にんじんの白あえサラダ 
野菜クラッカー カリフラワーとじゃが芋のスープ
かぼちゃの種のビスケット チーズクラッカー チョコオーツビスケット
ライ麦クネッケ ミューズリービスケット 自家製ミューズリー
きなこのショートブレッド


この本の材料について


テーマ: 料理の本
ジャンル: 本・雑誌

カレンダー
05 | 2019/06 | 07
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
リンク
RSSリンクの表示
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
フリーエリア
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。